35年ローン完済時の年齢は?老後破産を防ぐための退職金と返済計画

「35年ローンを組んだとき、完済時の自分の年齢がいくつになっているか、深く考えていなかった」

住宅ローンの返済が始まって数年、あるいは十数年が経過した頃、ふと手元の返済予定表を見て、75歳や80歳という完済予定年齢に愕然とされる方は決して少なくありません。特に「残債は退職金で一括返済すれば問題ない」と考えていた計画が、昨今の物価上昇や年金受給額への不安、そして人生100年時代と言われる長寿化によって、老後破産を招く大きなリスク要因へと変化してきています。

私たちつくば住宅ローン相談センターには、こうした「定年後の住宅ローン返済」に不安を抱えた多くのお客様が相談にいらっしゃいます。先日も、つくば市にお住まいの50代のお客様から、「定年退職後もローンが10年以上残る計算になり、このままでは老後資金が底をついてしまうのではないか」という切実なご相談をいただきました。大手企業にお勤めで安定した収入がある方でしたが、お子様の教育費の増加や将来の家の修繕費などをシミュレーションした結果、退職金をすべて返済に充ててしまうことの危険性に気づかれたのです。

そこで私たちは、単なる金利の比較だけでなく、お客様のライフプラン全体を見据えた「借り換え」と「返済計画の抜本的な見直し」をご提案しました。その結果、毎月の返済額を無理のない範囲に抑えつつ、退職金を老後の生活資金として温存できる道筋をつけることができました。安堵されたお客様の表情は、今でも鮮明に覚えています。

本記事では、実際に私たちがサポートさせていただいたこのクライアント様の実例をもとに、どのような課題があり、プロとしてどのようなアプローチで「老後破産のリスク」を回避したのか、その具体的な解決ストーリーをご紹介します。住宅ローンの完済年齢や退職金の使い道に少しでも不安を感じている方は、ぜひご自身に置き換えて読み進めてみてください。安心できる老後を迎えるためのヒントが、きっと見つかるはずです。

1. 完済年齢75歳の不安を解消!退職金に頼らず老後資金を確保したつくば市在住クライアント様の事例

晩婚化の影響もあり、40歳前後でマイホーム購入を決断し、35年の住宅ローンを組むケースが増えています。しかし、単純計算で完済時の年齢は75歳となり、多くの金融機関が設定する完済期限のギリギリとなることも珍しくありません。定年退職年齢が60歳や65歳であることを考慮すると、現役引退後の10年から15年もの間、年金収入だけで住宅ローンを払い続けることに対し、強烈な不安を抱くのは当然のことです。

実際に茨城県つくば市にお住まいの40代男性クライアント様からご相談いただいた事例をご紹介します。この方は、つくばエクスプレス沿線の利便性が高いエリアに新築戸建ての購入を検討されていましたが、シミュレーションの結果、完済予定年齢が75歳になる現実に直面し、購入を躊躇されていました。「退職金で一括返済すれば良い」と漠然と考えていたものの、詳しくライフプランを試算すると、退職金のほぼ全額がローンの残債処理に消え、その後の老後生活費や医療費、家の修繕費が枯渇する「老後破産」のリスクが浮き彫りになったのです。退職金を借金返済で使い果たしてしまえば、豊かなセカンドライフを送ることは困難になります。

そこで私たちは、退職金をあてにするのではなく、現役時代のキャッシュフローを見直すことで完済年齢を実質的に早める計画を立案しました。具体的には、住宅ローン控除が適用される期間中はあえて繰り上げ返済を行わず、その返済原資となる資金をNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用した積立投資に回す戦略です。低金利の住宅ローンを借りつつ、手元の資金を長期的に利回りの期待できる世界株式などのインデックスファンドで運用し、控除期間終了後や定年退職のタイミングで、運用益を含めた資金を用いて期間短縮型の繰り上げ返済を行う計画を立てました。

シミュレーションの結果、退職金には一切手を付けずに、65歳の定年時にはローン残高を完済できる見通しが立ちました。これにより、退職金はそのまま老後のゆとり資金として確保することが可能になります。この事例のように、75歳完済という数字にただ怯えるのではなく、長期的な視点で資産運用と返済計画を組み合わせることで、老後の住まいと資金の両方を守ることは十分に可能です。重要なのは、退職金はあくまで「老後の生活防衛資金」として温存し、現役時代の収入と資産運用の力を使って完済までの道筋を確定させることにあります。

2. 「退職金で一括返済」は危険?住宅ローンのプロが提案した老後破産を防ぐための解決ストーリー

多くの人が住宅ローンを組む際、「定年退職時に退職金を使って残債を一括返済すればいい」という計画を立てがちです。しかし、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンの専門家は、この考え方に警鐘を鳴らしています。人生100年時代と言われる現代において、退職金は老後の生活を支える「命綱」であり、それをすべて住居費に充ててしまうことは、老後破産への最短ルートになりかねないからです。

実際にあった相談事例をもとに、このリスクを回避するための解決ストーリーを見ていきましょう。

例えば、40代半ばでマイホームを購入し、35年ローンを組んだAさんのケースです。完済予定年齢は80歳近くになります。当初、Aさんは「60歳または65歳の定年時に退職金で残りのローンを全額支払う」つもりでした。しかし、専門家によるシミュレーションを行ったところ、衝撃的な事実が判明します。退職金をすべて返済に充てると、その後の年金生活において、家の修繕費、医療費、介護費用といった突発的な出費に対応できる現金が手元にほとんど残らないことが分かったのです。

そこでプロが提案したのは、「退職金には手を付けず、あえてローンを長く借り続ける」という逆転の発想でした。

この解決策のポイントは以下の3点です。

第一に、「手元資金の流動性を確保する」こと。
住宅ローン金利が低水準で推移している状況下では、手元の現金を一気に返済に回すよりも、不測の事態に備えて現金を確保しておく方がリスクヘッジになります。退職金は老後の生活防衛資金として温存し、毎月の返済額を現役時代の延長として無理のない範囲で払い続ける計画に修正しました。

第二に、「団体信用生命保険(団信)の活用」です。
高齢になればなるほど、健康リスクは高まります。もしローンの返済中に契約者が亡くなったり、所定の高度障害状態になったりした場合、団信によってローンの残債がゼロになります。退職金で一括返済してしまった後に万が一のことがあっても、支払った現金は戻ってきません。長く借りることは、生命保険の効果を長く維持することにもつながります。

第三に、「iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAを活用した資産形成との併用」です。
繰り上げ返済に回す予定だった資金を、利回りが期待できる投資信託などで運用し、ローンの金利コストを上回る利益を目指す戦略です。Aさんはプロのアドバイスに従い、退職金を返済に充てる前提を撤回。代わりに定年後の再雇用による収入と資産運用を取り入れたキャッシュフロー表を作成し直しました。

結果としてAさんは、「退職金がなくなったらどうしよう」という漠然とした不安から解消され、資金的な余裕を持った老後計画を立てることができました。

「借金は早く返すべき」という常識は、低金利かつ長寿化が進む現代においては、必ずしも正解とは限りません。重要なのは、完済すること自体ではなく、完済した後も安心して暮らせるだけの現金が手元にあるかどうかです。退職金に依存しない返済計画を立てることが、老後破産を防ぐための最も確実な防波堤となるでしょう。

3. 35年ローンの落とし穴から脱出。定年後の返済負担を減らし、ゆとりある老後を手に入れた成功実例

多くの人が30代後半から40代にかけてマイホームを購入し、35年という長期の住宅ローンを組みます。しかし、単純計算で完済年齢が75歳や80歳になってしまうケースも珍しくありません。定年退職後も現役時代と同じペースで返済が続く状況は、老後破産を招く大きな要因となります。ここでは、退職金に依存しすぎることなく、戦略的にローン残高を減らし、経済的な自由を手に入れた具体的な成功事例を紹介します。

成功事例として取り上げるのは、42歳で住宅ローンを組み直した会社員のケースです。当初の計画では、完済予定年齢は77歳。定年後の返済原資として退職金を当てにしていましたが、企業の退職金制度の変更やインフレによる生活費の上昇を考慮し、計画の危険性に気づきました。そこで実行したのは、「借り換え」と「期間短縮型繰り上げ返済」の合わせ技です。

まず、金利の高い従来の銀行ローンから、PayPay銀行や住信SBIネット銀行などが提供する低金利のネット銀行系住宅ローンへの借り換えを検討しました。このケースでは、金利差が1%近くあったため、借り換え手数料を差し引いても総返済額で数百万円単位の削減効果が見込めました。この削減分をそのまま毎月の返済額軽減に充てるのではなく、返済額を維持したまま返済期間を短縮するプランを選択したことが成功の鍵です。

次に、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAを活用して老後資金を形成しつつ、住宅ローン控除の期間終了後には、手元の余剰資金を使って「期間短縮型」の繰り上げ返済を集中的に行いました。重要なのは、手元の生活防衛資金まで使い果たさないことです。教育費や突発的な出費に備える現金を残しつつ、ボーナスの一部を確実に元本返済に充てるルールを徹底しました。

この見直しにより、当初77歳だった完済年齢は65歳まで短縮されました。これは、年金受給開始とともに住宅ローンの支払いがなくなることを意味します。結果として、退職金はローンの返済に消えることなく、老後の医療費や趣味、リフォーム費用として全額温存することが可能になりました。

この事例から学べるのは、35年ローンを組んだ当初の計画に固執せず、金利動向やライフステージの変化に合わせて柔軟にメンテナンスを行う重要性です。定年というゴールを見据え、借り換えによるコスト削減と計画的な繰り上げ返済を組み合わせることで、老後の不安を解消し、ゆとりある生活基盤を築くことは十分に可能です。

4. 住宅ローン完済が80歳になるリスクとは?50代からの借り換えで将来の家計を守った具体的なアプローチ

多くの金融機関では住宅ローンの完済時年齢を「80歳未満」と設定していますが、実際に80歳まで現役時代と同じペースで返済を続けることは極めて困難です。最大のリスクは、60歳の定年退職以降に訪れる急激な収入減少です。再雇用制度を利用しても現役時代の年収から大幅に下がるケースが一般的であり、さらに65歳以降の年金生活において月々10万円以上の住居費負担が続くことは、老後破産に直結する危険なシナリオと言えます。また、高齢になれば病気や介護のリスクも高まり、想定外の出費が増える中でローン返済が重荷となり、生活資金が枯渇する恐れがあります。

このような事態を回避するために有効なのが、50代のうちに実行する「戦略的な借り換え」です。50代は収入がピークに達する一方で、教育費の支払いが終わり家計に余裕が出始める時期でもあります。また、健康状態に問題がなければ、より条件の良い団体信用生命保険(団信)への加入を含めた審査に通る最後のチャンスとも言えます。

具体的なアプローチとして推奨されるのが、金利差を利用した「返済期間の短縮」です。例えば、10年以上前に固定金利や高めの変動金利で借りたローンを、現在の低水準な金利を提供する金融機関へ借り換えます。三菱UFJ銀行や三井住友銀行などのメガバンクから、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行、PayPay銀行といった低金利が魅力のネット銀行へ借り換えることで、毎月の返済額を維持したまま、完済年齢を80歳から65歳や70歳へと前倒しできる可能性があります。

また、退職金をあてにしすぎるのも禁物です。退職金全額を一括返済に充ててしまうと、老後の医療費や生活費といった手元資金が不足します。借り換えによって月々の利息負担を減らしつつ、退職金は一部のみを期間短縮型の繰り上げ返済に充当し、残りは資産運用や予備費として確保するというバランスの取れた計画が重要です。完済年齢を年金受給開始のタイミングに近づけることが、老後の家計を守るための最も確実な防衛策となります。

5. 老後資金を守りながら完済を目指す。退職金を温存する返済計画へ見直しを行ったお客様のリアルな体験談

住宅ローンを組む際、多くの人が「退職金で残債を一括返済すれば問題ない」と考えがちです。しかし、人生100年時代と言われる現代において、退職金をすべて借金返済に充ててしまうことは、老後の命綱を自ら断ち切ることに他なりません。ここでは、実際に75歳完済予定のローンに不安を覚え、退職金を温存する方向へ舵を切った40代男性の事例をご紹介します。

都内のメーカーに勤務する佐藤健一さん(仮名・43歳)は、38歳の時に35年ローンでマンションを購入しました。当時の計画では、完済年齢は73歳。定年の60歳を迎えた時点で残る約1500万円のローン残高は、退職金全額を使って一括返済するつもりでした。しかし、会社の業績変動や退職金制度の改定、さらには物価上昇のニュースを見て、「本当に退職金を全額使ってしまって、その後の生活は成り立つのか?」と強い危機感を抱くようになったそうです。

ファイナンシャルプランナーと共にライフプランシミュレーションを行った結果、佐藤さんの懸念は現実のものとなりました。退職金を住宅ローン返済で使い果たしてしまうと、公的年金だけでは毎月の赤字を補填できず、80代前半で貯蓄が底をつく「老後破産」のリスクが高いことが判明したのです。

そこで佐藤さんは、以下の3つのステップで返済計画の抜本的な見直しを行いました。

第一に、金利の高い固定金利から低金利のネット銀行の変動金利へ「借り換え」を実行しました。これにより、毎月の返済額を変えずに元金の減るスピードを加速させることができました。

第二に、借り換えによって浮いた利息分と、家計の見直しで捻出した月々2万円を、住宅ローンの繰り上げ返済ではなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)と新NISAを活用した「積立投資」に回すことにしました。低金利の住宅ローンをあえて長く借り続け、手元の資金はより高い利回りが期待できる世界株式などの資産運用に振り向けることで、資産寿命を延ばす戦略です。

第三に、60歳の定年以降も再雇用制度を利用して働き、65歳までは給与所得でローン返済を継続することを決意されました。これにより、退職金には手を付けず、運用しながら老後生活の予備費や医療費、リフォーム費用として温存することが可能になります。

この見直しにより、佐藤さんは「退職金がなくなる恐怖」から解放されました。完済年齢自体は73歳のままですが、60歳時点での金融資産残高がローン残高を上回る計画となり、実質的な「完済可能な状態」を早期に作り出す目処が立ったのです。

住宅ローンは「早く返すこと」だけが正解ではありません。特に低金利環境下では、手元資金を厚くし、運用益を取り込みながら長く借りる方が、家計の安全性は高まる場合があります。退職金はあくまで老後生活のための虎の子です。安易な一括返済計画に頼らず、現役時代から資産形成と返済のバランスを最適化することが、老後破産を防ぐための鉄則と言えるでしょう。