建物の構造について~木造編その2~
つくば住宅購入相談センターの 小島(おじま) です。
前回は木造の在来工法と2×4工法についてお話させていただきました。
今回は在来工法と2×4工法のメリット・デメリットについてお話したいと思います。
その前に少しおさらいになりますが、在来工法は「線」で、2×4工法は「面」で建物を構成しているとお話しましたね。
ここでちょっとイメージして頂きたいのですが、「線」で作られた四角って外からの力に弱そうな気がしませんか?
横に力を加えても、縦に力を加えても柱となる部分が倒れてしまうようなイメージが湧きますよね。
では四角の一面に斜めに線を加えてみてはいかがでしょうか?
つっかえ棒のようになって簡単には倒れないイメージになったかと思います。
在来工法ではこのように柱と柱の間に「筋交い」という部材を斜めに配置することで耐震性を高めています。
こうして補強した部分を「耐力壁」と呼びます。
一方、2×4工法は、壁パネルそのものが「耐力壁」となっているので外からの力に対抗する力が強いのです。
近年では在来工法でも2×4工法の利点を活かして構造用合板を貼ることが多くなってきました。
じゃあ2×4工法がいいんだね!
とも言い切れないのが今回のお話なんです。
2×4工法は壁パネルそのものが耐力壁という話をしました。
ということは反面、窓の大きさの制限や将来的な間取りの変更に制限がかかります。
在来工法は骨組を作ってから壁を作るので間取りの自由度も高く、窓を大きくとったりと開放的な家づくりが可能です。
また2×4工法は壁パネルのため断熱、保温性能に優れているのですが、気密性が高いため高温多湿の日本では十分な換気に気を付けなければなりません。
在来工法は開口部がとりやすく風通しが良いことから日本の風土に適した工法と言われています。
このように同じ『木造』でも工法によってメリット・デメリットにも違いがあるんですね。
次回は『鉄骨造』と『コンクリート造』についてお話したいと思います。